錦帯橋
日本の景色 100選
山口県

山口県 錦帯橋
(Kintaikyo)
日本三名橋のひとつ「錦帯橋(きんたいきょう)」。この全長およそ193.3m、幅およそ5mの5連の太鼓橋がはじめてここに架けられたのは17世紀初頭。岩国城と川向うの城下町を繋ぐべく、間を流れる錦川への架橋工事が始まります。しかし水量豊かなこの川はたびたび洪水をまねき、そのたびに流されてしまいました。
そうして完成を見るのは築城から半世紀以上も経った延宝元年(1673年)のこと。それでも翌年に一度流されてしまいますが橋台の補強程度で済み、定期的に掛け替え・補修工事を行わざるを得ないものの、昭和25年(1950年)までの276年間は一度も流失することなくその美しい姿は維持されてきました。
現在見られる錦帯橋はそのとき再建されたものですが、悲願と言っても過言ではない「流されない橋」づくりであったことから、建設および修復の記録がほぼ完全な形で残り、創建当時から重ねられてきた架橋技術は今日も継承されています。
ベストシーズン
錦帯橋がもっとも華やぐのは何と言っても桜の季節。錦川沿いや吉香公園にはおよそ3,000本の桜の木が植えられており、空を覆わんばかりに枝を張り巡らせた見事な桜色のトンネルができあがります。見ごろは例年3月下旬~4月上旬です。
行き方
最寄り空港は岩国錦帯橋空港。錦帯橋までは車でおよそ25分。錦帯橋までは1日2本の空港バスが出ています。その他の時間をご利用の方は、JR岩国駅で路線バスに乗り換えてください。また東海道・山陽新幹線のぞみをご利用の方は、JR広島駅でJR山陽本線に乗り換えJR岩国駅で下車。
現地の楽しみ方
■岩国城(Iwakunijo)
錦川のほとりに立つ横山の山腹に建てられた「岩国城」は、戦時に備えその恵まれた地形を活かして築城されるも、わずか7年で廃城を余儀なくされます。現在横山山上にある岩国城(天守台)は、「天守構造図」をもとに昭和37年(1962年)に建てられたものです。なお石垣の遺構は当時の石積み技術のままに修復され、当時をしのぶことができます。錦帯橋から車でおよそ5分です。
■吉香(きっこう)公園
江戸時代に岩国一帯をおさめた領主「吉川(きっかわ)家」の居城跡地につくられた「吉香公園(Kikkokoen)」。入口には錦帯橋を完成させた3代領主の広嘉(ひろよし)像がたたずみます。春には桜、夏にはツツジや菖蒲、秋には紅葉が公園を染めあげる自然豊かな公園です。錦帯橋から徒歩でおよそ5分です。
■錦帯橋の鵜飼い
およそ380年の歴史を持つ錦帯橋の夏の風物詩「鵜飼い漁」。夏の夜空の下、美しくライトアップされた錦帯橋の間近に迫る鵜舟のかがり火とともに、古式ゆかしい衣装に身をかためた鵜匠が巧みな手綱さばきで鵜をあやつる幻想的で神秘的な光景が楽しめます。期間は例年6~9月上旬です。
■雙津峡(そうづきょう)温泉
岩国の名湯「雙津峡温泉(Sodukyo Onsen)」。地下1,000メートルから自噴する天然のラドン温泉で、身体を芯から温め血行を促すことで健康維持に役立つと人気を集めています。錦帯橋から車でおよそ1時間です。
■ご当地グルメ
岩国と言えば、江戸時代に岩国藩藩主吉川公に献上したとされる殿様寿司「岩国寿司」。1杯6~7.5kgのお米が入る寿司桶に名産のれんこんや瀬戸内の新鮮な魚などの具と寿司飯を交互に重ねた押し寿司で、最後に人が乗って押し固めるのが伝統の技です。また市内を流れる錦川水系宇佐川で獲れる鮎を使った鮎料理は、全国コンクールでグランプリを獲得しています。
■体験アクティビティ
錦帯橋から徒歩およそ3分の「時代工房からんころん」では、日本伝統の着物のレンタルを行っています。着物の柄や帯はお好みのものを選べます。傘や小物などもご用意しています。男性用もあり。お問合せは「時代工房からんころん(TEL:0827-41-1089)」まで。
※観光局・お問合せ先
岩国市観光振興課:http://kankou.iwakuni-city.net/contact