ラサ

世界の 美しい街・絶景の街

チベット

Lha Sa

7世紀初めに建国されたチベット統一王国「吐蕃(とばん)」の古都「ラサ」。近世のダライ・ラマ政権時代に再び政治的中枢が置かれ、政治、経済、文化の中心として不動の地位を獲得しただけでなく、チベット仏教文化圏の中心となりました。現在は中国の自治区のひとつとなっていますが、ダライ・ラマ5世によって建てられた「ポタラ宮(冬の宮殿)」と「ノルブリンカ(夏の離宮)」、「トゥルナンチベット仏教寺院(大昭寺)」などのチベット様式の建造物は、中国・北京やブータンなど周辺の国や地域に影響を与えたとして、世界遺産に登録されています。

チベット仏教の聖地であり、文化の象徴でもある「ポタラ宮」は、マルポリの丘の上に建ちます。しかも13階建てで、基部からの総高117mという単体として世界最大級の建物。そこから見下ろすラサの街には、どの建物も木々に囲まれた穏やかな風景が広がります。そんな中、、「トゥルナン寺」を囲む旧市街(八角街)には、祈りの旗がたなびき、巡礼者たちがマニ車をまわしながら進んで行く敬虔な姿に心を打たれます。主のいなくなった「ポタラ宮」、「ノルブリンカ」、「トゥルナン寺」は現在、博物館や公園になっています。

行き方

 

最寄り空港は、ラサ・クンガ空港。日本からの直行便はなく、北京や大連など中国国内で乗り継ぐのが一般的。当日乗り継ぎができない場合もあります。

ベストシーズン

ベストシーズンは、夏季の6~9月上旬。草原では高山植物が咲き乱れ、ショトン祭や競馬祭、
各地のゴンパ(寺・僧院)でタンカ(巨大な掛仏)のご開帳や仮面舞踊が催されます。ただし雨季にあたり、山を展望するチャンスは少なく、朝晩は長袖や上着があると安心です。

現地の楽しみ方

■ラサ三大寺院

歴代チベット王は、7世紀から仏教に基づく国づくりを目指してインドから仏教を取り入れてきました。日本同様、さまざまな導師の尽力により徐々にチベット独自の仏教を確立してきたため、いくるかの宗派が存在します。その内、チベット仏教の最高指導者で仏の化身である活仏「ダライ・ラマ」を擁立する宗派がゲルク派で、「トゥルナン寺」の周囲には、「デプン寺」、「セラ寺」、「ガンデン寺」などのゲルク派僧院があり、いっしょに回る熱心な巡礼者もいます。

■おみやげを買うなら「バルコル」へ

トゥルナン寺周辺には、「バルコル(仲見世)」と呼ばれる日用品から仏具、おみやげまで何でも揃うお店が並びます。トゥルナン寺のまわりを読経したり五体投地しながら巡っている巡礼者にも人気の仏画「タンカ」や内部に経典が入った「マニ車」、旅の記念やおみやげにうってつけのチベット族の装身具、珊瑚の化石・山珊瑚などがあり、値段は交渉次第。ぜひお気に入りの一品を見つけてみてください。

■チベットの食文化

チベットと言えば、「バター茶」。野菜からビタミンを摂取することが難しい遊牧民にとって、バター茶は大切なビタミン源で、1日何十杯も飲むと言われます。このバター茶と炒ったチンコー麦(裸麦)の粉と混ぜ、練り上げたものがチベット人の主食「ツァンパ」。塩ゆでにしたヤクや羊の肉とともに食べるのが一般的。最初のうちは独特の匂いや味に抵抗があるかもしれません。 そんな方には、チベットの宮廷料理「ギャコック鍋」やチベット風の蒸し餃子「モモ」などがおすすめです。

■「青蔵チベット鉄道」で行く「ラサ」

シルクロード鉄道と並んで、人気が高い「青蔵チベット鉄道」。旅行シーズンの5~10月はチケットが大変取りづらくなります。四川省の成都からチベット自治区のラサまではおよそ44時間。または青海省の西寧からはおよそ24時間の旅です。見どころは青海省のゴルムドから西寧にかけて。4,500メートルを越える峠越えが何か所もあり、中でも唐古拉(タングラ)は標高5,072メートルと鉄道世界最高点です。乗車時間は長いですが、万年雪を抱いた山々などチベットの厳しい大自然を見せてくれる青蔵チベット鉄道の旅も、時間が許すならぜひ挑戦してみてください。

■チベット文化が残る町「サンチュ」

「青蔵チベット鉄道」の始点である成都からは、ラサとは別の甘南チベット族自治州「サンチュ(夏河)」へ行くツアーもあります。サンチュは町の北部に「トゥルナン寺」と同じチベット仏教・ゲルク派僧院の大寺院「ラプラン寺」をかつぐ門前町。広大な敷地内には金色の屋根をした大金瓦殿、八大仏殿などの仏殿が点在しています。その間をれんが色の衣を着た僧侶が歩いて、まさに古き佳き「チベット」という風情です。近年、中国国内外からの観光客は増えたものの、街の人口の9割以上がチベット族で、ラサ以上にチベット文化が残る町と言われています。