​コトル

世界の 美しい街・絶景の街

モンテネグロ

 Kotor

複雑な海岸線と背後に迫る山の狭間にある港湾都市「コトル」。15世紀初頭から18世紀末までのおよそ400年間、当時の東地中海の覇者であるベネチア共和国の統治下にあったおかげで、街にはベネチア様式の建造物が多く残り、その美しく手入れのよく行き届いた旧市街の街並みは、世界遺産に登録されています。

総面積およそ335㎢と琵琶湖の半分ほどの大きさしかない街ですが、街の歴史は古く、紀元前2世紀にはアドリア海沿岸の他の港湾都市国家の知るところとなりました。背後の山の中腹に建つ全長およそ4.5kmの城壁はその当時のもの。その上の城は廃墟となっておりますが、今でも赤い屋根を持つ家が並ぶコトルの旧市街とコトル湾を見守るようにたたずんでいます。そしてそこから見下ろすリアス式海岸のコトル湾は、「世界一美しい湾」と言われています。

行き方

最寄り空港は、ティヴァト空港。日本からの直行はなく、ヨーロッパの各都市から乗り継ぎ。コトルまでは車でおよそ15分。ただしティヴァト空港自体の離発着便が少ないため、隣国のクロアチア・ドヴロブニクからのバスを利用する人が多い。ドヴロブニクからの所要時間はおよそ2時間。

ベストシーズン

ベストシーズンは5~6月。または雨季に入る前の9月もおすすめ。ただし朝晩は肌寒く感じることもあるので、長袖や上着があると安心です。

現地の楽しみ方

■コトル旧市街への3つの入口

中世の香りが色濃く残るコトル旧市街に入るには、3つの門があります。ひとつ目は正門である「海の門(Sea gate)」。当時、コトルの街へは海からしか入ることができませんでした。2つ目は「南門(Gurdic Gate)」。その名の通り、正門より南(右)にあります。バスでコトル入りする方はこちらが便利です。そして最後のひとつは「北門(River Gate)」。こちらも名前の通り、正門より北(左)にあります。海へと通じる水路(Scurda)の出入り用の門で、もちろん観光客は歩いて入城できます。

■コトルのシンボル「時計塔」

正門をくぐってまず目にする大きな建物「時計塔」。1602年に建造されたと言われ、今でも正確に時を刻んでいます。場所柄いやでも人が集まり、注目されるところですが、当時この時計塔の前では公開処刑が行われていたと言います。罪人はこの大きな時計塔の前にある小さなピラミッド型の柱「恥の門」に吊るされ、さらし者にされたそうです。現在では人気の撮影ポイントです。

■コトルの守護聖人を祀る「聖トリンプ大聖堂」

城壁のある山のふもとにある、エレガントな造りのロマネスク様式「聖トリンプ大聖堂」。1166年に建造され、震災などで破損してしまった塔以外はすべてその当時のまま。聖人トリンプの像は入口の上部に置かれています。

■コトルの食文化

アドリア海を臨むコトルは新鮮なシーフードの宝庫。獲れたてイカやムール貝、エビなどをから揚げやグリルにした料理が名物で、旧市街のレストランでは必ず置いている定番メニューです。いずれもオリーブオイルとガーリック、塩こしょうなどで調理した至ってシンプルなものですが、それだけに鮮度と質が命。素材本来のおいしさを堪能できる美食揃いです。一方、肥沃な土地も有するこのエリアでは、ハムやチーズ作りも盛ん。お腹に余裕があれば地元産のワイン、クラフトビアとともにコトルの海の幸・山の幸、両方堪能してくださいね。

■アドリア海の真珠「ドヴロブニク」

コトルとドヴロブニクは国境こそまたぎますが、車でおよそ2時間の距離。コトルへの空のアクセスがよくないため、ドヴロブニクからバスや車でくる観光客は少なくありません。お時間のある方はかつてアドリア海一と言われた港湾都市「ドヴロブニク」にも足を伸ばしてみてください。