チェスキー・クロムロフ

世界の 美しい街・絶景の街

チェコ

Český Krumlov

チェコ南部のS字に蛇行するヴルタヴァ川(モルダウ川)に囲まれた「クルムロフ城(Krumlov Zámek)」は、プラハ城に次ぐチェコ国内で第2の規模を誇る城。13世紀後半にゴシック様式で建てられましたが、領主が変わるたびに増改築を繰り返したため、その時代時代の建築様式が混在。全体は16世紀に再建されたルネサンス様式という周辺のドイツやオーストラリアなどに建つ城とまったく違う独自の城となりました。中世からほとんど変わらないボヘミアの美しい森の中に建ち、旧市街とともに後世に保存すべき歴史地区として世界遺産に登録されています。

このクルムロフ城はいわゆる戦闘用の城ではなく、この地域一帯を治めていた領主の居城という性質を持ち、石垣のように見える壁が実はすべて絵であるなど、財政難に悩まされていた領主が当時ヨーロッパで流行したスグラヴィータという平面を立体的に見せる「だまし絵」を用いた装飾様式を採用しています。

産業革命期に主要な鉄道網から外れ、大規模な近代化がみられなかったため、町は緩やかな衰退へと向かいましたが、それが幸いして中世の街並みをとどめる「チェコで一番美しい街」となりました。1989年のビロード革命以降、街の景観の歴史的価値が再認識されるにいたり、建造物の修復が急速に進められ、町はかつての美しさを取り戻しました。現在はドイツやオーストリアからの観光客を中心に人気の観光都市となっています。

行き方

最寄り空港は、ヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ空港(Václav Havel Airport Prague)。プラハからチェスキー・クルムロフまでは列車でおよそ4時間。

ベストシーズン

ベストシーズンは、5~9月。夏季でも気温はあまり高くなく、乾燥しているので過ごしやすい。反対に朝晩は冷えるので上着があると安心です。ちなみにクルムロフ城は11~3月は休業になります。

現地の楽しみ方

■チェスキー・クルムロフのお祭り「五弁のバラの祭典」

毎年6月には中世にこの他を治めたローゼンベルク家の紋章にちなんだ「五弁のバラの祭典」が開催されます。貴族、騎士、魔法使いなど中世・ルネッサンス期の装いに身を包んだ人々が街にあふれ、伝統的な民族舞踊のパフォーマンスをしたり、城から花火打ち上げられたりします。 

■チェスキー・クルムロフ1番のビューポイント

チェスキー・クルムロフ城から西へのびるプラーシュチョビー橋を渡ると、広い展望スペースがある人気の記念撮影スポットがあります。チェスキー・クルムロフ城は言うまでもなく、街を流れるヴルタヴァ川や旧市街の街並み、さらに奥に広がる緑の丘が一望できます。もちろんそれらすべてを一枚の写真に収めることのできる絶好のビューポイントです。

■チェスキー・クルムロフの地ビール「エッゲンベルク」

チェコと言えば、日本でも主流となっているビールの醸造法「ピルスナー」発祥の地であり、一人当たりビール消費量世界一のビール大国。ここチェスキー・クルムロフには地ビールの「エッゲンベルク」が味わえます。醸造所の一部をレストランに改修した「レスタウラツェ・エッゲンベルク(Restaurance Eggenberg)」は、伝統的なチェコ料理を隣りの醸造所で作られたビールとともに味わうことができます。(英語メニューあり)

■バドワイザービール発祥の街「チェスケー・ブジェヨヴィツェ」

チェスキー・クルムロフのお隣り「チェスケー・ブジェヨヴィツェ(České Budějovice)」は、13世紀から続くビール醸造の街。「ブドヴァイゼル・ビール(バドワイザーで作られたビール)」と言えば、本来はこの地ビールのこと。日本でおなじみのアメリカ・アンハイザーブッシュ社製のバドワイザーブランドは、この「ブドヴァイゼル・ビール」にあやかって英語名で販売した別物です。ぜひ本物の「ブドヴァイゼル・ビール」をご賞味あれ。

■歴史的集落「ホラショヴィツェ」

チェスケー・ブジェヨヴィツェのさらにお隣り「ホラショヴィツェ(Holašovice)」の農村地帯もまた、18~19世紀後半の歴史的集落保存地区として、世界遺産に登録されています。もともとはその地にあったヴィシー・ブロト修道院の農場で、16世紀初旬に見舞われたペストの大流行で村民が2名となってしまいました。現在の人口はおよそ140名で、120軒ほどの建物が建っています。その外観が愛らしいのは、よその土地から花嫁を呼び込んで人口を増やすためと言われています。